
オーバートレーニング

日本では「トレーニングによる過負荷(オーバーロード)」と「ケガにつながる急激で過度なストレス」がごちゃ混ぜにされています。
→「SAIDの法則」:身体には運動になれる時間と適度な過負荷が必要です
SAID:Specific Adaptation to Imposed Demands(特異性の原則)
→身体に適切な刺激や過負荷をかけると、その程度に関わらず、時間と共に身体は徐々にそれに適応し、順化してケガの危険性が減少していきます。
反面、ケガにつながるような急激で過度なストレスをかけると身体の状態は悪化していき、ケガの危険性が増大します。
ウォームアップとクールダウン
日本では軽視される傾向があるので、意識して十分な時間を取る必要があります。
ウォームアップ
目的:心肺機能を徐々に刺激し、活動中の骨格筋への血流量を増し、筋肉の温度を上昇させること
結果として、体温が上昇し、腱や筋肉が十分な伸びができるようになり、身体の柔軟性が増します。
これによりで筋肉痛やケガを最小限に抑え込むことができます。
スポーツ障害は適切なウォームアップがなされなかったことを意味します。
つまらないウォームアップは疲労と退屈につながるため好ましくないので、工夫して楽しくウォームアップしましょう。
クールダウン
目的:身体を静め、安静時の状態を取り戻す。
激しい運動後は脳、心臓、腸に十分な血液が行き渡らないことがある。
四肢のうっ血やめまい、ふらつきを防ぐことができる。
時間:5~10分行う。
→クールダウンでしっかりストレッチングを行うと、ほとんど筋肉痛が起こらないとされています。
過負荷(オーバーロード)
適度な過負荷を徐々にかけていくのが基本です。
練習の質
練習量よりも質(テンポや練習の質)に重点を置くことが大切です。
×:長時間練習する→疲労が蓄積し、ケガにつながりやすくなる
○:集中できる状態で一生懸命練習する。休憩をうまく活用する。
ストレス
選手は限界まで練習しがちです。自由な時間を確保しストレスを発散させることも重要です。
オーバートレーニングを回避する
オーバートレーニングの7つのサイン
- ケガ
- 慢性疲労
- 無気力
- 食欲低下
- 消化不良
- 体重減少
- 睡眠障害
オーバートレーニングを防ぐ3つのこと
- 正しく効果的なトレーニング
(鬼軍曹型の監督・コーチは選手をオーバートレーニング状態に追い込みやすい) - 正しい食生活(食べたり飲んだりしている者があなたの身体そのものです)
- 適度な休息、身体のメインテナンス